東京大学医学部 健康総合科学科 看護科学専修

MENU

研究紹介

母性看護学・助産学教室

母性看護学・助産学分野では、母子の健康および女性の生涯を通じた健康を維持・向上することを目指して研究・教育活動を行っています。

女性のライフステージの中でも特に、妊娠・出産・子育て期の健康問題は、女性のその後の健康や家族のみならず社会全体の健康問題にもかかわってきます。現代においても、途上国では妊産婦・乳児死亡率は高く、世界的な問題となっています。一方、日本国内においては出産の高年齢化、ハイリスク妊娠の増加、少子化など未解決の問題が山積しています。母性看護学・助産学は、世界および日本の妊娠・出産・子育てをめぐる課題を解決し、次世代育成に貢献できる学問分野です。
bosei_001

教育

学部教育では母性看護学の講義・実習を開講しています。大学院修士課程では一般の修士課程の講義・演習(30単位)に加え、助産師教育コースとして助産師国家試験の受験資格を取得するための講義・実習(28単位)も開講しています。

母性看護学では、妊娠して子どもが生まれ、育児をはじめるころまでに女性や家族が経験する体や心の変化や役割・機能の変化、社会の変化を学べるように講義・実習のカリキュラムが設計されています。この教育の中で、看護学及び医学的視点からの女性や家族への支援についての方法を学び、理解や考えを深めることが可能になります。

助産師教育コースでは、講義・実習を通して、専門職としての助産師が行う助産実践に必要な項目(助産師教育のミニマム・リクワイアメンツ*)を学び、妊娠・分娩・産後の母子の助産診断とそれに基づくケア、出産・育児期の家族へのケアを実践する能力を習得することができます。病院だけでなく、助産院など地域に根ざした出産の場での実習もあります。

助産実践能力をもち、臨床現場を改革していくことができる研究者の養成を目指しています。

(助産師教育のミニマム・リクワイアメンツ http://www.zenjomid.org/activities/books_01.html

研究

研究では、母子や女性の健康支援を推進するために、国内だけでなく、海外のフィールドも含め以下3つのステップで研究を実施しています。

<Step1: ニーズ・実態調査>
  • 妊娠中・産後の栄養摂取に関する研究
  • 産後の骨盤底筋機能障害の実態調査
  • パートナーからの暴力(IPV)被害妊婦の実態調査
  • 妊娠中・産後の母親の睡眠に関する実態調査
  • モンゴルにおける妊婦の受動喫煙の調査
  • エルサルバドルにおける妊産婦死亡に関する実態調査
<Step2: 新たなエビデンスの創出>
  • 妊娠期の効果的な栄養指導方法の開発
  • 妊娠期~産後女性のインナーユニットと尿失禁に関する研究
  • 妊娠期の骨盤底筋群と分娩との関連の調査
  • 妊娠中のヨガの下肢循環動態への影響の調査
  • 分娩直後の女性の尿貯留量の超音波装置による測定精度の研究
<Step3: 新しいケアプログラムの効果の検証>
  • 妊娠中のヨガのストレス緩和効果の検証
  • 栄養アセスメントに基づく妊婦の栄養指導効果の検証
  • 産後の女性の腹圧性尿失禁に対する運動プログラムの効果検証
  • 新生児・乳児の保湿ケアの効果検証