東京大学医学部 健康総合科学科 看護科学専修

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研究紹介

基礎看護学教室

「基礎看護学」は、看護とは何か、看護の対象である「人」はどのような存在か、これからの社会や人々の生活・健康のために看護が果たせる役割は何かなど、看護の主要概念や価値、理論、技術、あり方を追究し体系化する学問です。

当教室は、学部では「基礎看護学教室」、大学院では「看護管理学分野」と「看護体系・機能学分野」の2つの分野を担当しています。「看護管理学」は、患者だけでなく働く人や地域社会も含む関係者すべてとその未来に「健康で幸せ(well-being)な生活」をもたらすことを目指し、働く人や集団、道具や環境(政策を含む)、プロセスにアプローチする方法論を開発する学問です。そして、「看護体系・機能学」は、社会の変化、科学・技術の革新の中で看護が提供できる価値、機能、可能性を追究し、新しいモデルや技術を開発する学問です。

research area

このように研究領域は広範ですが、当教室では現在、以下の研究に取り組んでいます。

ミッションとエンパワメントによる管理

「ミッション」は人や組織の存在意義や使命を、「エンパワメント」は人が本来もっている活力や能力を湧き出させることを意味しています。新しい看護の役割を切り拓くために、そして、活性化したチームを築き、職員が充実感を持ってより質の高いケアを提供するために、現在主流となっている「目標と統制による管理」を補完する新しい管理モデルとして「ミッションとエンパワメントによる管理」を提案する研究に取り組んでいます。

組織変革や深刻な危機場面に直面したときのリーダーシップとマネジメント

組織変革を迫られたとき、あるいは、災害や強毒性の感染症により職員がリスクにさらされるとき、管理者の判断と行動が、医療の質や機能の維持、職員の心身の安全、モチベーションやチームパフォーマンスを大きく左右します。頻度が少ないからこそ、実際の事例を丁寧に分析し、ダイナミックな「知」を析出することを目指しています。

ダイバーシティ(多様性)の推進

ダイバーシティは、職員の「違い」に価値を見出し、一人ひとりの能力を最大限に発揮させることを目指すものです。ケアの質やチームのパフォーマンスを高め、チームメンバーの人生を豊かにする一方で、理解不足や不適切な配慮のために「多様性」がトラブルを生むこともあります。多様な経歴・背景・能力を持つ看護職が働きやすい職場づくりに必要なことを明らかにして、看護職のダイバーシティの推進に貢献することを目指しています。

看護職・看護管理者のキャリア発達支援

看護職・看護管理者のキャリア発達を支えるために、看護職のキャリアアイデンティティやキャリア発達過程、看護管理者のコンピテンシー(卓越した成果を生み出す人に共通した特性)やその開発方法を検証する研究を行っています。

看護技術・モデルの開発・検証

積極的に新しい技術を取り入れ、より効果的・効率的・合理的に良質な看護サービスを提供するため、新しい看護技術やデバイスの開発、システムを再構築する研究に取り組んでいます。