東京大学医学部 健康総合科学科 看護科学専修

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専修の概要

東京大学医学部健康総合科学科 看護科学専修長 ご挨拶

 東京大学に入学した学生さんはご存知のように、まず駒場キャンパスで一般教養科目を学び、2年生の前半に進学希望先の学科を決めて(内定)、2年生後半から少しずつ本郷キャンパスでの講義が始まり、3年生になるときに学科への進学が正式に決定します(これを『進学振り分け制度』と呼んでいました)。私たちの健康総合科学科は、『保健学科』という学科名称であった時代から、学科の中に『看護学コース』と『健康科学コース』があって、コース決定は3年生の後半になってからでも間に合う仕組みが伝統的に続いていました。学科全体で学ぶ機会が多く、それはそれでよい点もあったのですが、看護学コースの学生さんは4年生の夏休みを返上して実習をこなしたり、卒業論文の準備をしながら国家試験の勉強をしたりという、過密スケジュールをこなさねばならず、看護学についてじっくり考える時間をもつことができないという弊害もありました。1992年に『健康科学・看護学科』として学科再編、2010年に現在の『健康総合科学科』に名称変更し、全学的な『進学振り分け制度見直し』の機会をとらえて、『専修制度』導入に踏み切りました。
 今後は、学科への進学が内定した翌月(11月)に、学生さんは『環境生命科学専修』『公共健康科学専修』『看護科学専修』のうち一つを選択します。従来よりもずっと早い時期に意思決定していただくために、駒場での看護学の紹介にこれまでにも増して力を入れています(看護学概論1,Ⅱ)。また、中高生のころから、東京大学の看護学専修を知っていただくために、いろいろな工夫をこらして広報に心がけています。進学後しばらくは3専修共通で学ぶ機会も多いのですが、学生さんは既に専門を選択しているので、見えてくるものが違ってくるのではないかと思います。少子超高齢社会において、超低出生体重で生まれた子どもや先天性疾患をもって生まれた子どもの多くは成人期を迎えるようになり、慢性身体疾患や認知症をもちながら90歳を超えることも珍しくなくなってきた現代、看護にも新しい展開が期待されます。学部時代には既存の知識や技術を習得することがもちろん大切ですが、看護の本質やこれからのニーズに即した展開を考える時間も持ちながら学習を進めていきます。生きることを支える看護学、人間が好き、考えることも動くことも好き、そんな学生さんを私たちはお待ちしています。

東京大学医学部健康総合科学科 看護科学専修長 教授 上別府圭子